子供の罪人「童」

『童』:わらべ(ドウ)

「児童」「童謡」など、子供を連想させる漢字ですね。

この漢字の意味は、子供は子供でも「罪を犯した子供」

つまり「子供の罪人」のことです。

現代では「未成年保護法」などにより、成人していない子供は守られるべき存在。

そのため、重い罪を犯したとしても、それほど酷い罰は与えられないのが現状です。

しかし、古代では罪を犯した者は、大人も子供も隔てなく、厳しく罰せられました。

それでも子供の場合、まだ未来があることを踏まえ、いきなり死罪にはならなかったようです。
このあたりは、現代でも古代でも捉え方は同様のようです。

ならばどうするか・・・。

古来中国では「辛(しん)」という入れ墨用の針で、罪人であることを示す印、消えない罪の証を身体に刻んだのです。

その入れ墨を入れる場所が「目」つまり《瞼(まぶた)》でした。

この『童』という漢字は「子供の罪人」の《瞼(まぶた)》に《辛(しん)》で入れ墨を入れ、罪の《重さ》を実感させる行為から出来た漢字なのです。

大人も子供も、罪の重さは同じだ教えてくれる「漢字」ですね。

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